稽古着の定番!木綿と綿着物の特徴
木綿の特徴
木綿は植物性の天然繊維で、柔らかくて通気性が良く、着心地がとても良い素材です。また、吸水性が良いので、汗をかいてもすぐに吸収し、体から湿気を逃がすことができます。
比較的安価に手に入り、耐久性にも優れるその特徴から、日本舞踊ではお稽古用の木綿の浴衣が重宝されています。
また、シルクや麻などの他の素材と混紡した生地(シルクコットンや綿麻など)もあります。
木綿の着物の魅力
木綿の着物は、着心地がよく耐久性に優れ、安価なのが魅力です。また、お手入れも簡単、家の洗濯機で洗えます。
普段、着物を着ない人でも夏に木綿の浴衣を着る人は多く、色や模様のバリエーション豊富な浴衣が町を彩ります。
木綿の歴史
木綿は何千年も前から生地として使われており、紀元前15世紀よりも前にインドで栽培されていたのが確認されています。そこからアジアやヨーロッパに広まり、最終的にはアメリカ大陸に到達しました。19世紀後半には、世界中で衣料に使用される最も一般的な繊維のひとつとなりました。
日本では戦国時代から木綿栽培が定着し、以後、急速に広まりました。普段の着物だけではなく、農家では野良着、商店やお祭りの半纏など、生活のあらゆるところで木綿の着物が活躍していました。
木綿の価格
木綿生地は比較的安価な素材とされており、価格は反物で数千円から手に入ります。
木綿の着物のお手入れ方法
木綿の着物を良い状態に保つには、適切なお手入れ方法を守ることが大切です。手洗いか洗濯機で優しく洗うと、生地が傷まないのでおすすめです。木綿はシワになりやすいので、広げて洗わず、畳んだまま優しく押し洗い、もみ洗いをし、襟など皮脂汚れが定着しやすいところは、より丁寧に洗うのが有効です。直射日光を避けて乾燥させ、低温でアイロンをかけることをおすすめします。
木綿着物の長所と短所
木綿の着物は、着心地がよく耐久性に優れ、安価なのが長所です。「お稽古には木綿の藍染の浴衣」と決まっているお稽古場も多いのではないでしょうか。絹の着物は家庭で洗えないのに対し、洗濯機で気軽に洗えるのもメリットです。
しかし、一方でシワになりやすい、縮みやすいというデメリットもあります。反物を買って仕立てる時は必ず湯通し、水通しを行って、はじめに縮ませてから仕立てましょう。
また、着物の格としては高くはなく、フォーマルには用いられないので注意してください。

