【取材】ロックドラマーから舞踊家に!藤蔭大地/福島県郡山市

【取材】ロックドラマーから舞踊家に!藤蔭大地/福島県郡山市

f:id:kachidokilife:20200426173539j:plain

福島県郡山を中心にご活動されている藤蔭大地(ふじかげだいち)様にお話を伺いました。

宗家藤蔭流三藤会(さんとうかい)の一員として舞踊公演への出演、補助教授として活動される傍ら、鍼灸師の資格も持ち、日本舞踊を学ぶ人たちの身体のケアも行っています。

また、古典舞踊の世界にいながら、なんと元ロックドラマーというご経歴もお持ちの大地さん。どうして古典舞踊の世界へ飛び込んだのか、鍼灸師の視点から見た日本舞踊、これからの活動の展望など、詳しくお伺いしました。

藤蔭大地さん

f:id:kachidokilife:20200428214650j:plain

-現在の活動について、教えてください。

(藤蔭大地、以下大地さん)宗家藤蔭流三藤(さんとう)会の名取として、福島県で活動しています。師範はまだ持っていないので、会のお弟子さんたちに補助的に教えつつ、鍼灸の資格を活かして施術や、鍼灸の観点から体の動かし方やケアの仕方のアドバイスも行っています。

鍼灸の資格をお持ちなんですね!どうして舞踊だけはなく、鍼灸の技術も学ばれようと思われたんですか?

(大地さん)はい、それは祖母の影響があります。三藤会というのが、祖母と、両親の3人で始めたので「三藤会」というのですが、その祖母が後年、膝を痛めてしまいまして、それがずっと頭にあって。また母が「体を痛めない踊り方」や「体操」の研究をしていたことや、「体を痛めても、自分で治療できれば早いのではないか」との思いがあり、2011年の東日本大震災がきっかけで、本格的に鍼灸の勉強を始めました。

-鍼灸を学ばれて、日本舞踊の教え方であったり、捉え方で変わったことはありましたか?

f:id:kachidokilife:20200426171107j:plain
f:id:kachidokilife:20200426171110j:plain
手首の改善の施術の様子。

(大地さん)例えば日本舞踊では重心のかかり方が重要ですが、多くの方は体の内側に力が入りづらい。そういう方は他にも肩が凝りやすい、顔に汗をかく、おなかと足が冷えるなどの特徴があります。そのような症状がある方は、体の中心になるおなかが弱っているので、太ももの内側を軽くもんで、おなかを温めてあげると改善します。

施術をする前と後とで稽古するとご本人にも違いが良くわかりますね。

まさに鍼灸的なアプローチですね。舞踊の先生というだけでは気付かない視点です。

日本舞踊をはじめたきっかけ

f:id:kachidokilife:20200426173611j:plain

-大地さんが日本舞踊を始めたのはいつですか?

(大地さん)小さい頃からやってたらしいんですけど、物心ついたころには辞めていて。本格的に再開したのは、25歳からです。

-お婆様、ご両親がされていたということですが、本格的に始められたのは25歳からなんですね。それまでは?

(大地さん)ロックバンドのドラマーをやっていました。

-おお!それは意外ですね!

(大地さん)両親が日本舞踊をやっているので、周りからも日本舞踊やるんでしょう、と言われるのが嫌で、その反発から日本舞踊からはずっと離れていたんです。

-どういうきっかけで日本舞踊をまたやろうと?

(大地さん)もともと音楽活動は25歳で一区切りつけようと思っていたところでバンドが解散になったんです。そのころ、幼馴染と飲んでいた時に言われた言葉がきっかけです。

「やりたくない気持ちもわかるけど、伝統を守れる立場にいるのは限られた、選ばれた人だけなんだ。それに、踊りをやりたくてもやれない人もたくさんいるんだよ。」

そう言われて、やってみるか、と踊りの道に足を踏み入れました。

日本舞踊の魅力

f:id:kachidokilife:20200426173053j:plain
地元小学校で文化体験ボランティア

-大地さんが考える日本舞踊の魅力は何ですか?

(大地さん)「物語性」と、「日本人に合った踊り」というところです。

「物語性」ですが、日本舞踊は他のダンスと違って、すごくゆっくりな踊りです。そして、振りの一つ一つに意味があり、その意味を知って、物語が分かれば、すごく理解が深まります。

もう一つは、日本人の体にあった踊りだということです。

日本舞踊の特徴で「腰を落とす」姿勢があります。これって、普通はすごく辛い姿勢だと思うんですが、昔は腰に刀を刺していて、ああいう姿勢でないと歩けなかった。重心の安定のために腰を落としている必要があって、実はお腹の体幹を鍛える効果があったのだと思います。

これから日本舞踊を通じてなされていきたいこと

f:id:kachidokilife:20200426173717j:plain
地元テレビへ取材協力

-大地さんがこれからやっていかれたいことは何ですか?

古典をかみくだいてわかりやすく

(大地さん)藤蔭流は古典の流派です。どうしても、とっつきにくいと思われるので、それをかみくだいて、伝えていきたいですね。

地元を中心に舞台に出て見て頂く機会を

f:id:kachidokilife:20200426172247j:plain

一人でも多くの人に「面白い」と思ってもらいたいので、地元を中心に舞台に出る機会をたくさんもって、見ていただく機会を作りたいですね。

中間層にも日本舞踊の魅力を

日本舞踊を習っている方は、30~50代の中間の年齢層の方が少ないんです。

例えば、「仕事のストレスを発散できる日本舞踊を使った体操」であるとか、そういった方にも親しんでいただけるようなものを作って、魅力を伝えていきたいですね。

-実は、そういった方にこそ、必要とされているのかもしれませんね。

今日は日本舞踊を始められたきっかけから、将来の展望まで、たくさんのお話を聞かせていただき、どうもありがとうございました。

インタビュアー感想

伝統を受け継いでいきながらも、自ら鍼灸の勉強をしてそれを指導に取り入れるなど、新しいことを取り入れている大地さん。いまは師範の資格をとり、自分の教室を持つことが目標だということです。

お話させていただき、お兄さん的な優しいお人柄を感じました。きっと近い将来、大地さんのお人柄のような温かい教室を作られることを楽しみにしています。

インタビューカテゴリの最新記事