オンライン日本舞踊の可能性を探る!インバウンドビジネスフェスタ2020に参加しました

オンライン日本舞踊の可能性を探る!インバウンドビジネスフェスタ2020に参加しました

2020年6月20日(土)、一般社団法人 インバウンド ビジネス協会主催の、インバウンドビジネスフェスタ2020「オンライン日本舞踊」の紹介で参加しました。

日本舞踊の海外マーケットについて、オンラインレッスンの可能性について知りたい人はぜひお読み下さい!

以下、出展時のブース説明文です。

出展の内容

伝統芸能「日本舞踊」をオンラインで気軽に体験!
ブースでは日本舞踊の魅力はもちろん、実際のオンラインレッスンの映像もご覧いただき、オンラインレッスンの始め方・楽しみ方などをたっぷりご紹介します!

日本舞踊の魅力
・美しい所作、身のこなしが身につく!
・適度な運動で健康に!スローな動きで初心者でも親しみやすい!
・日本舞踊を通じて和の文化を学べる!

奥深い和の世界へ触れてみませんか?

【Online Lesson】Japanese traditional dance
exhibitor: Satoshi Umezawa

You can now easily experience the Japanese traditional performing arts “Nihonbuyou” born of Kabuki online!
At the booth, not only will you be able to learn about the charms of Japanese dance and what you can learn, but you can also watch videos of the actual online lessons and introduce how to start and enjoy online lessons.

[Attractiveness of Japanese dance]
・Beautiful works and acquire sophisticated behavior.
・Be healthy with proper exercise! It is a slow movement, and it is a dance that even beginners can get familiar with.
・You can learn Japanese culture such as music, literature, kimono, history through Japanese dance

If you have a tablet or PC, feel free to take an online lesson at home!
Would you like to experience the deep world of Japan?

イベントの様子

イベントを通じて感じた、オンライン日本舞踊の可能性

イベントを通じて感じた、オンライン日本舞踊の課題

についてまとめました。

先に結論ですが、オンライン日本舞踊は非常に好評で、今後の可能性を大いに感じられる一日となりました

例えば、国内だけなく海外にいる日本人や外国人、観光と絡めてのオンラインプログラムの提供など。

課題については、「オンライン日本舞踊」提供側のマインドセットの問題、技術の問題があると感じました。詳しく見ていきます。

「オンライン日本舞踊」出展内容とプレゼンの様子

イベントはオンライン上で、Zoomにて行われました。細かい説明は今回しませんが、オフラインの展示会をZoomを使って、オンラインに落とし込んだような形です。

さて、お客様が来たら、今日はどこから参加ですか?など少し雑談もしつつ、日本舞踊やオンラインレッスンについてイメージをヒアリングしたりします。

次に用意したスライドを使って、自己紹介と先生の紹介、日本舞踊とその魅力について、日本舞踊オンラインレッスンの現状について解説します。

そのあとはいよいよ体験コーナーです。花伎稀世花先生には「ずいずいずっころばし」、藤間美都也先生には首の三つ振りを教えていただきました。10分程度という短い時間ではありますが、日本舞踊の世界の一端に触れていただきました。

花伎先生による「ずいずいずっころばし」レクチャー

藤間美都也先生による「かっこいい首の三つ振り」レクチャー

そのあと、お客様に感想をいただき、体験レッスンのご案内をして終了です。

用意した体験レッスンプログラム(一部)

お客様の感想(一部)

子供や和の所作など教えたい。(アメリカ)

素晴らしい。本物を伝える活動を続けていってほしい。(愛知)

意外と難しかった。実演を見てさすがプロと思った(東京)

オンラインレッスンを実際に受けてみたいと思った。グループレッスンにも興味がある。

一緒に体を動かす中で、参加者の方からは笑顔もこぼれ、感想も総じて好評でした。一方で、音声が遠いと、先生と距離を感じてしまう、などの意見ものちほどいただき、まだまだ工夫の余地がある感じました。

サービス提供の可能性

イベントを通じて、お客様以外にも、同じくオンラインを通じて海外にサービスを提供している、しようとしている事業者の方とお話ししました。その中で考えた、オンラインを通じて日本舞踊ができるのではないかと思ったことをまとめます。

海外にいる日本人、外国人にオンライン日本舞踊を提供

最もイメージしやすいと思います。すでに動かれている方もいるのでは?

海外にいる留学生や駐在員・その家族、日本文化に興味のある外国人にオンラインで日本舞踊を教えます。

外国人はだれでも思いつくと思いますが、見落としがちなのは海外にいる日本人留学生や駐在の日本人の存在です。

駐在者・帯同家族の想定される悩み

楽しめる娯楽が少ない

仕事が出来なくて家でできる趣味が欲しい

家にいて運動不足になる

日本文化についての知識・理解を深めたい

駐在員の帯同家族は、ご主人が仕事、家族は家にいるパターンが多く、特にアジア圏は家賃が安いため広めのおうちに住んでいる方が多いので、オンラインレッスン環境としてはかなり良いです。

また、ビザの関係で家族は働けないことが多いので、基本、家と近所で過ごすしかないため、時間にも余裕があります。

海外に出て、日本の良さに気付いたり、日本文化のことをより知りたいくなる人も多いので、「オンライン日本舞踊」によって悩み解決できる可能性があると思います。

日本観光で日本舞踊を鑑賞した外国人に、帰国後、オンライン日本舞踊を提供

歌舞伎や日本舞踊を鑑賞して、自分でもやってみたいと思った人には、帰国しても師匠とつながって家で習えるオンライン日本舞踊を提供する、というプログラムが想定できます。

オンラインで日本舞踊が習えると、外国人観光客にとって、日本舞踊は鑑賞するものから、自分も習えるものになります。特に、欧米系の観光客は文化・芸術系への興味が深く、滞在も長期でさまざまな体験を楽しむ傾向にあるそうです。その方が、自分の国でも継続して日本文化に触れることで、また日本に観光に来る動機にもなるため、観光事業者との連携が考えられます。

海外でオンライン日本舞踊を学んだ外国人を日本観光に誘致

その逆パターンで、海外でオンラインプログラムをスタート、いずれ、日本観光へ来ていただく。海外で日本舞踊を学んで、その方が来日して、師匠や門下の人たちと会って、一緒にお稽古とか発表会とか・・・、ちょっと夢ありませんか?

課題

「オンラインレッスンの課題」を考えるにあたって、なにを課題とするかは、なにを目指して何を指標にするか、という目的設定・目標設定の問題になると思っており、「日本舞踊人口の増加」「顧客満足」(家元制度の中において『顧客』という言葉を使うことの是非はいったんおきます)「人材育成」などなにを優先するかで課題も変わることを最初に記しておきます。

技術の問題

通信、デバイス、教える技術など。

これは言わずもがなですね。通信・デバイスに関しては、私たちの立場からはどうしようもないところもあります。技術の進歩に期待です。なるべくベストパフォーマンスが出るように、使い方の工夫ですね。

教える技術に関して、対面での指導と大きく違う点は、視野の問題、二次元的にしか捉えられない問題、触って形を矯正して教えられない、画面の外に気が散りやすい、言葉によって伝える能力が求められるなど、オンラインならではの課題があり、指導法の確立が求められます。

また、コミュニケーションについても課題があります。

3~6月の時点でオンラインレッスンを導入した教室は、既存のお弟子さんのオンラインレッスンだったと思います。すでに信頼関係がある中でのオンラインレッスンです。

今回のような場所であったり、「オンライン日本舞踊」として新規開拓していくとなると、初対面から、ひょっとするとそれからずっと、オンラインだけのコミュニケーションになります。その場合のコミュニケーションの方法、信頼関係の築き方など研究の余地があると思います。すでにテレワークを導入している様々な企業が、テレワークでのコミュニケーションについて研究しているので、参考になると思います。

マインドセットの問題

「オンラインレッスンを普及する」という観点に立った時には、「指導者側のマインドセット」がひとつの課題になるのでは、と感じました。

指導者側は「稽古場で、対面で、最高のものを」と考えるため、制約が多いオンラインレッスンには抵抗を感じやすいと思います(おそらくこの記事を読んでいる指導者の10人中9人がそう思われているでしょう)。

一方で教わる側は日本舞踊というものをそもそも知らず、オンラインレッスン自体も受けたことがないため、目の前のレッスンをただ素直に楽しんでいる印象を受けました。

「顧客満足」を目的とするなら、指導者のイメージする「稽古場で、対面で、最高のものを」は必ずしも必要条件ではないのではないでしょうか。オンラインでサービスを受けたい顧客の得たいものをオンライン上で最大限に実現することが目指されるべきで、すべての人に「稽古場で、対面で、最高のものを」ということが指導者にとって譲れない条件である場合、オンラインレッスンの導入はそもそも難しいでしょう。

このように教える側が提供したいものと教わる側が求めることにはギャップが存在し、オンラインレッスン普及の観点からはひとつのハードルになりうるのではと思いました。

幸い、2020年6月時点でコロナの影響はひとまず落ち着きを見せ始めており、オンライン導入か教室存続にかかわる状況ではなくなってきました。これからはオンラインレッスンの可能性を踏まえた上で、それを選択するかどうかを選べる状況となっていきます。

まとめ

インバウンドビジネスフェスタ2020に参加して、「オンライン日本舞踊」の大きな可能性を感じられる、貴重な時間となりました。体験に参加していただいた方の満足度がそれを証明しています。

一方で、今回はごく短い体験レッスンを行っただけなので、オンラインレッスンが長期に渡ったり、技術的に高度なものを教授するとなると、どこかで満足度や成長が頭打ちになる可能性があり、今後、その限界やボトルネックを慎重に見極めていく必要があります。

現在、オンラインを活用したサービスを開拓中です。オンライン日本舞踊を活用した試みに興味がある方はお声掛け下さい。一緒に日本舞踊の可能性を広げましょう!

連絡先:俺の日本舞踊(梅澤暁)admin@oreno-nihonbuyou.com

ご参加いただいた先生

花伎稀世花(はなぎきよか)先生(左)/藤間美都也(ふじまみつや)先生(右)

花伎稀世花先生は東京・埼玉で日本舞踊教室を運営。コロナ禍において、約20名もの門下生にオンラインでお稽古を実施。(花伎稀世花日本舞踊教室HP

藤間美都也先生は東京・多摩地域にて日本舞踊教室を運営。同じくオンラインでの日本舞踊、三味線のお稽古を実施。(藤間美都也日本舞踊教室HP

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