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長唄「羽根の禿(はねのかむろ)」歌詞と解説

長唄「羽根の禿(はねのかむろ)」歌詞と解説

日本舞踊で人気の長唄「羽根の禿(はねのかむろ)」歌詞と解説です。

青楼十二時 戌の刻(喜多川歌麿)花魁と禿が描かれています。

「羽根の禿(はねのかむろ)」の解説

「禿(かむろ)」とは吉原に勤める子供のことで、将来、立派な花魁になるべく、花魁たちの身の回りの世話や小間使いに従事していました。

「羽根の禿」は、そんな禿がお正月に遊びの時間をもらい、羽根付をしている様子を描いたもので、いっぱしの花魁をしぐさをまねているのに、子供らしいあどけなさも表現するのが特徴です。

「羽根の禿(はねのかむろ)」の歌詞

恋の種 まきそめしより色と言ふ
ことばはいづれ このさとに 誠こもりし一廓
丸い世界や粋の世に 嘘とは野暮のあやまりと 笑ふかむろのしほらしや
かむろかむろと沢山さうに 言うてくだんすな
こちゃ花魁に 恋の初わけや手くだのわけも
教えさんしたふでの綾 よう知ると 思はんせ
おお恥づかしや恥づかし しどけなりふり可愛らし

文がやりたや 彼の君さまへ 取りや違えて余の人にやるな
はなの彼の様の サア花の彼の様の手に渡せ
朝のや六つから 六つから 上衣下衣ひっ重ね
かむろは袖の振り始め つく 突く突くには羽根をつく
一い二う三い四お 五重に七重に

琴は十三十四十五 手はまおく
二十一い二う三い四お 見よなら 見よなら
松をかざして梅の折枝それさ これさ それ好いた三味の手
梅は匂ひよ桜は花よ 梅は匂ひよ桜は花よ いつも眺めは富士の白雪