端唄「香に迷う(かにまよう)」歌詞と解説
日本舞踊で人気の端唄「香に迷う(かにまよう)」の歌詞と解説です。
端唄「香に迷う(かにまよう)」解説(意訳)
梅の香にはいつも心惑わされる。
軒端にその香りが漂う梅には鶯(匂い鳥)が。
逢瀬を待ちわび、年が明けてあなたから届いた嬉しい恋文。
あなたからのはじめての手紙を開けるのが恥ずかしくて、まだ私の心には薄氷が張っているよう。
雪のように深まるあなたへの想いは、まるであの深草少将を百夜も通い通させた恋の闇のようです。
あなたが私に情けをかけた床で
今日も衣を片敷き一人眠ります。
端唄「香に迷う(かにまよう)」歌詞
香に迷う 梅が軒端に匂い鳥
花に逢瀬を待つ年(とせ)の
明けて嬉しき懸想文(けそうぶみ)
開く初音のはずかしく
まだ解けかぬる薄氷
雪に想いを深草の百夜も通う恋の闇
君が情けを仮寝の床の
枕片敷く夜もすがら

