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はじめてのオンラインレッスンに最低限必要なもの【PCが苦手でもOK】

はじめてのオンラインレッスンに最低限必要なもの【PCが苦手でもOK】

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これはオンラインレッスンを始めたい、日本舞踊教室の先生向けの記事です。

オンラインレッスンはメリットがたくさんあります。

  • 教室に通えない人でも稽古できる(外出自粛・進学・就職・結婚・転勤など)
  • 移動時間が節約できる
  • 使うサービスによっては稽古の録画など便利な機能が使える

などなど。一方で、

  • オンラインレッスンを始めたいけど、どうしていいかわからない
  • 何か高い機器を買わなければいいけないんじゃないか
  • やってみたいけど勇気が出ない・・・

など悩んでいる教室の先生向けに「これさえあれば、すぐにでもオンラインレッスンを始められる!」という最低限の準備をご紹介します。

舞踊のオンラインレッスンは全国的に見ても、まだまだ始まったばかりの新しい取り組みです。まずは、完璧に準備しようと思わずに、最低限の準備をして、小さくはじめてみるのが良いと思います。

さて、最初に結論ですが、オンラインレッスン始めるのに最低限必要なものはこれらになります。

  • ノートPCもしくはタブレット
  • Wifi(無線)インターネット環境
  • WEBコミュニケーションツール(Skype,ZOOMなど)
  • トライアンドエラーで良くしていこうという心構え

さっそく見ていきましょう。

ノートPCもしくはタブレット

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オンラインレッスンは、教室とお弟子さんの家をインターネットで中継しながらお稽古することです。インターネットにつながる機器が必要ですが、スマホだとちょっと画面が小さすぎます。ですから、ある程度の画面サイズがあるノートPCか、タブレットが必要です。

疑問:デスクトップPCではオンラインレッスンはできない?

デスクトップ型のPCでもオンラインレッスンはできます。しかし、レッスンができる広い場所に移動することが難しいことと、ノートPCやタブレットにはたいてい、WEBカメラが内蔵されていますが、デスクトップPCにはカメラがついていないので、外付けのカメラを購入する必要があります。ですので、ノートPCやタブレットのほうが便利です。

あればなおよし

corei5以上のCPUがあるPC

PCと言っても、いろんな性能があります。動画の滑らかさや、画質の良さなどは、PCの性能によっても左右されます。もし本格的にオンラインレッスンを続けていこう!となったら、「corei5以上のCPU」のPCを買いましょう。ここで詳しくは解説しませんが、動画再生に充分な力を発揮するPCの性能だと思ってください。

機器の高さを調整するための器具

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稽古風景をしっかりカメラに収めるためには、機器の高さを調整することが重要です。稽古できる場所の広さにもよりますが、腰の高さから目の高さくらいまでの間に置くことになると思います。意外とこれが難しいのです。三脚と、三脚にPCやタブレットを固定するための器具などがありますので、稽古の質を高めるためにそういったものを準備すると、よりよいお稽古になると思います。

Wifi(無線)インターネット環境

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オンラインレッスンにはインターネット環境が必要です。ノートPCやタブレットを使う場合は、Wifi(無線)インターネット環境が必要になります。有名なところだとNTTや、au光、NURO光、ケーブルテレビのインターネットなどです。ワイモバイルやワイマックスといった、モバイルルーターでも無線でインターネットが使えます。

疑問:家にインターネットを引いてないけどできる?

タブレットでインターネットはできるけど、家に固定回線のインターネットは引いていない、またモバイルルーターも契約していないという人もいると思います。そんな場合でもオンラインレッスンはできます。注意してほしいのは、タブレットで契約しているインターネットの「通信制限」。一定以上インターネットを使うと、速度が遅くなってしまう可能性があります。オンラインレッスンは動画を使い、通常のメールや検索よりもたくさん通信容量を使用します(筆者が以前1時間オンラインレッスンをしたときは1Gの容量を使用しました)。レッスンを行う場合は、通信制限に注意して行いましょう。そして本格的にオンラインレッスンを始めたいときには、家に光回線引くことをお勧めします。

あればなおよし

光回線のインターネット環境

オンラインレッスンではインターネットを通じて「動画」という大きな情報量をやりとりするので、インターネットの回線速度が重要です。やはり一番いいのは光回線を引くことです。速度も速いし、通信制限もありません。初期段階ではまずあるものでテストする事が重要ですが、本格的にオンラインレッスンを継続する場合は光回線を引くことをお勧めします。

WEBコミュニケーションツール(Skype,ZOOMなど)

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オンラインレッスンでは動画での通話ができるサービス(アプリ)を使います。SkypeやZOOMといったサービスを聞いたことがありますか?テレビ電話ができるもの、と思ってもらえればよいと思います。LINEでもOKです。

どのサービスも無料で使えるので、始めるのに費用は一切かかりません。

ZOOM

Skype

LINE

あればなおよし

外付けスピーカー・マイク

PCやタブレットに内蔵のマイクやスピーカーで、画質や音質、音量が小さすぎる、など問題を感じた場合は、外付けのマイクやスピーカーを買う方法もあります(内蔵のもので問題なければ、わざわざ買う必要はありません)。

トライアンドエラーで良くしていこうという心構え

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オンラインレッスンを始めるにあたって、大切なことは、「トライアンドエラーで良くしていこう」という気持ちです。慣れないサービスを使う、対面では簡単にできることが、オンラインだと難しい、機器やインターネットのトラブルでレッスンが止まってしまう、ということも起こりえます。しかし、ほとんどの問題は解決できます(またそのようなトラブル・解決集の記事も公開していきます)。

苦手なら、得意な人に頼ろう

もしあなたがPC操作や、新しいツールを使うことが得意ではなくても、お弟子さんの中にお一人くらい、そういったことに慣れている方はいませんか?または新しい取り組みに積極的に取り組んでくれそうな方がいませんか?そういう人に頼るのも、一つの手段です。

お弟子さんに頼るのは少し抵抗があるかもしれませんが、意外と師匠に頼られるのは嬉しいかもしれませんよ。

最初の協力者を見つけてオンラインレッスンのテストをする

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いきなり大々的にオンラインレッスン始めました!と宣伝するのは勇気がいりますし、本当に上手くいくかもわかりませんよね。まずは最低限の機器・環境の準備が出来たら、最初にテストでオンラインレッスンをやってみましょう。お弟子さんでもいいですし、家族でもいいと思います。まずPCやタブレットを準備して、インターネットに接続して、アプリケーションを開いて、実際にお稽古してみる。そのテストが重要です。

きっと、「あ、こういう風にカメラにうつるんだ」「こういうところが難しいね」「こうしたらいいんじゃない?」など、うまくいかないことも、改善のアイデアも両方たくさん出てくると思います。それがとても重要です。

まとめ

オンラインレッスンに最低限必要なものは、

  • ノートPCもしくはタブレット
  • Wifi(無線)インターネット環境
  • WEBコミュニケーションツール(Skype,ZOOMなど)

でした。また、始めるにあたっては、最初から完璧を目指すのではなく、「トライアンドエラーで良くしていこう」というくらいで始めるのが良いと思います。

そしてまずは協力者を見つけてテストするところから始めるのが良いと思います。

それでは、オンラインレッスンにぜひ、チャレンジしてみてください!

追記・オンラインレッスンで遠く離れた弟子と稽古を再開

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私の知り合いの教室で、オンラインレッスンを導入した話です。3年前に仕事の都合で長野に引っ越した弟子がいるお師匠さんがいます。始めは数か月に一度、東京に来てお稽古をして、発表会にも出ていましたが、やはり距離も遠いし、だんだんと足が遠のいてきました。そこへきて今年のコロナショックです。

お師匠さんがオンラインレッスンのアイデアを相談すると、真っ先に手を挙げたのがこの長野のお弟子さんでした。久しぶりに画面越しに顔を合わせて会話をしてお稽古をして、お師匠さんは「やっぱり、顔を見て話せるのはいいね」とおっしゃいました。

オンラインレッスンは対面での稽古とまったく同じにはなりません。しかし技術に進歩により、それに近いパフォーマンスは可能ですし、なにより教室の一体感が遠く離れた場所でも生まれていることにとても嬉しい想いでした。