舞踊小唄「さくら道成寺(どうじょうじ」歌詞と解説
日本舞踊で人気の舞踊小唄「さくら道成寺(どうじょうじ)」の歌詞と解説です。

道成寺HPより
舞踊小唄「さくら道成寺」解説
昭和12年(1937年)キングレコード「舞踊歌謡シリーズ」から三門順子(みかどじゅんこ)の歌によってリリースされヒット曲となりました。
「道成寺もの」といえば日本舞踊でも定番ですが、簡単におさらいしておきましょう。「道成寺もの」とは、「安珍・清姫伝説」をベースに作られた作品群を指します。
醍醐天皇の御代、延長6年(928年)ごろ、旅の僧・安珍に一目惚れした娘・清姫は、自分の思いに応えてくれない安珍に怒り狂い遂に大蛇へと変化します。紀州道成寺の鐘の中に逃げ込んだ安珍を、大蛇となった清姫は、口から炎を吐いてついに焼き殺してしまう、というお話しです。「道成寺もの」は能、歌舞伎、日本舞踊にも取り上げられるポピュラーな題材です。
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この歌は二番の歌詞だけ七五調ではなくなっています。これは、長唄「京鹿子娘道成寺」から歌詞を引用しているためです。
三門順子は長唄に素養があり、戦前戦中期にキングレコードを代表する歌手として活躍しましたが、昭和29年(1954年)病気のため夭折しています。
「さくら道成寺」歌詞
桜見よとて 来て見れば
誰がちらかす 黄昏の
むかし恋しい 振袖に
花が散ります 舞い扇
恋の分里(わけざと)武士も道具を
伏編笠(ふせあみがさ)で張りと意気地の吉原
花の都は歌でやわらぐ
敷島原に 勤めする身は
だれと伏見の墨染…
散るが花なら 怨(うら)まねど
女ごころの はかなさを
思い出せとて しみじみと
鐘が鳴ります 道成寺
