日本舞踊の手ほどき曲としても有名な長唄「宵は待ち(明けの鐘)」の歌詞と解説です。
「宵は待ち(明けの鐘)」の解説
恋しい男性との別れ恨む、女性の心情を歌った歌です。
現代語訳
朝を告げる鶏の声は憎らしい、と皆も言う。
まるで二人の別れを急かしているようだ。空は白み、共寝をしている二人の閨にも、どこからともなく明け鐘の音が聞こえてくる。
短い曲なので手習い曲とするところもありますが、子供に習わせるにはちょっと色っぽすぎるかもしれません。
「鐘は上野か浅草か」は松尾芭蕉の句。元句は「花の雲 鐘は上野か浅草か」。明けの鐘は今の午前6時ごろです。
「宵は待ち(明けの鐘)」の歌詞
宵は待ち そして恨みて 暁の 別れの鶏と 皆人の 憎まれ口な あれ鳴くわいな
聞かせともなき 耳に手を 鐘は上野か浅草か