小唄「潮来出島(いたこでじま)」歌詞と解説
日本舞踊で人気の、小唄「潮来出島(いたこでじま)」の歌詞と解説です。
茨城県HPより
「潮来出島」の解説
「潮来出島」の元は「潮来節(いたこぶし)」という江戸後期に生まれた歌です。茨城県潮来発祥の地元唄で、利根川の船頭歌と言われており、都々逸のルーツとされています。江戸では遊郭を中心に情歌として歌われました。
現在の潮来市、当時は常陸の国・潮来村では、仙台・津軽・南部の奥州諸藩が、江戸へ米を輸送する際の中継点として栄えました。
川沿いには蔵屋敷が立ち並び,遊郭や茶屋も営業していました。街は船頭さんや、東国三社詣で(香取神宮、鹿島神宮、息栖神社)をする参詣客でにぎわいました。船頭歌から花柳界のお座敷歌、そこから盆踊りや田植え唄などに変化し全国へと広まっています。
潮来節は、長唄「藤娘」の中に引用されていることでも有名です。
「潮来出島」の歌詞
潮来出島の 真菰(まこも)の中に 菖蒲咲くとは しをらしや サアよんやさ サアよんやさ
宇治(富士)の柴船 早瀬を渡る わたしゃ君ゆえ のぼり船 サアよんやさ サアよんやさ
花はいろいろ 五色に咲けど 主に見かへる 花はない サアよんやさ サアよんやさ
花を一もと わすれて来たが あとで咲くやら 開くやら サアよんやさ サアよんやさ
しなもよや 花に浮かれて ひと踊り

