「日本舞踊のお稽古ノート」で子どものやる気アップ!

「日本舞踊のお稽古ノート」で子どものやる気アップ!

子どもたちに、もっと日本舞踊を好きになってほしい、お稽古を楽しんでほしい、上達させてあげたい。

親や、先生なら誰しもそう思うでしょう。

実は、子どもたちが日本舞踊のお稽古を楽しみつつ、さらに成長のきっかけを作ってあげられる、すてきな「お稽古ノート」を作っている先生がいます。

この記事で紹介するお稽古ノート

今日は、その「お稽古ノート」を作った先生にインタビューし、「お稽古ノート」がどんなものか、具体的にどう使っているのか、どのようなメリットがあるのかなどを、ご紹介します。

子どもたちのお稽古を、よりよくしてあげたいと思っている先生や親御さんには、ご参考になるかと思いますので、ぜひご覧下さい。

この記事の主な内容

・お稽古ノートってどんなもの?
・お稽古ノートの使い方は?
・お稽古ノートの効果は?
・ご家族の感想は?
・お稽古ノート6つのメリット
・実際に作って使わせるのは大変じゃない?

お話を伺った先生

西川壱弥(にしかわいちや)

沖縄県出身 西川流師範
二代目・西川扇一郎(父)に師事
3歳で初舞台、5歳で歌舞伎座出演
日本舞踊教室「朱里(あかり)の会」主宰(東京都足立区)
門真国際映画祭2020 ダンス映像部門にて「YUGAFU project」参加作品が優秀作品賞・最優秀女性ダンサー賞

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うめざわ

壱弥さん、こんにちは。

以前の取材のとき、子どもの「お稽古ノート」があって、子どもがシールを貼ったり楽しんでるんです、っておっしゃってましたよね。そのとき記事にはしなかったんですけど、個人的にずっと気になっていて。

今日は、そのお稽古ノートについて詳しく教えてもらえませんか?

西川壱弥さん

はい、いいですよ!

子供たちのお稽古ノートですが、至ってシンプルかつ、手作り感満載のノートです!(笑)

お見せしましょうか?

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うめざわ

はい、見たいです!

お稽古ノートってどんなもの?

ご提供いただいたお稽古ノートの写真

お稽古の振り返りがびっしり

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うめざわ

わあ、すごいですね!

思った以上にかわいくて、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。それに、子どもたちも、しっかりと書き込んでいますね。

西川壱弥さん

心がけているのは、子供達が楽しんで書くことです。

なので、私はイラストを描きますが、子どもたちにも、色を塗ったり、シールを貼ったり、自由に可愛くデコレーションしてもらいます。

お稽古ノートの使い方は?

西川壱弥さん

使い方は、

1.「先月のお稽古の振り返り」と「今月の目標」を書いてもらいます。
2.お稽古が終わったら子どもは、私からもらったシールを貼ります。
3.お家に帰ってから「その日のお稽古の振り返り」を書いてもらいます。
4.そして月の最後に、私からのメッセージを書きます。

このように、私との交換ノートのような形にしています。

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うめざわ

この枠とか、イラストは、壱弥さんが描いているんですか?

西川壱弥さん

はい、手作り感たっぷりにこだわっていますので、描くイラストは全部自作です!

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うめざわ

ありがとうございます!手作り感、めちゃいいですね!見てるだけで楽しいです。

毎週の振り返りに対しては、先生からアドバイスをするんでしょうか?反省のポイントがあっているかどうかとか。

自分で学ぶ、伸ばすために、あえて子どもに任せる

シールは楽しいよね

西川壱弥さん

いいえ、毎週の振り返りは基本的に本人たちに任せています。

任せると、子どもたちは「あ、先週やった所がまだできていないな」とか、そういう風に自分で気付づくんです。そうして、自分で気付いて反省してもらう、ということを大切にしています。

私がチェックするのは月の最後のコメントを書くときだけですね。

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うめざわ

なるほど。子どもの自主性を重んじているんですね。

それでは、毎週の振り返りを、お稽古が終わってすぐじゃなくて、おうちに帰ってからやってもらっているのは、なにか理由がありますか?

お稽古の後すぐの方が先生のアドバイスも聞けていいような気がしますが。

西川壱弥さん

家に帰ってから、ゆっくりとお稽古を振り返る時間を作って欲しいからです。

おうちでちゃんとやってくるかどうかも、先ほどの毎週の振り返りと同じで、子どもたちを信頼して任せています。

子どもたちには、強制ではなく、自分で学ぶ、伸ばすを体験をして欲しくて。

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うめざわ

なるほど。では、お稽古が終わったときに、シールをあげるので、先生はノートを見るけど、特にそこでコメントはせず、どう感じたか、どう反省するかは子どもたちに任せて、月の最後にだけ、コメントを書いて返す、ということですね。

西川壱弥さん

そうですね!

おうちで考えてきてもらうのは、ご家族にお稽古の様子が伝わるという、いいこともあります。

ご家族の感想は?

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うめざわ

なるほど!たしかにそうですね!

ご家族からの評判はいかがですか?

西川壱弥さん

ご家族からは、このような感想をいただいています。

お稽古ノートのお陰で、今日のお稽古で何を学んだのかをふり返るよい機会になっています。更に次回の課題目標を自身で自然と見つける事ができているかなと感じます。

私も、ノートを読むことで、今お稽古している踊りについて子供に尋ねたり、コミュニケーションが増えました。また、成長や頑張っている様子を感じる事ができました。

西川壱弥さん

こんなご意見もあります。

将来読み返すのが楽しみです。

こどもが楽しくお稽古できる工夫(シールを貼ったり絵を描いたり)がされていて、気分があがります。

ノートに振り返りや目標を自分で書くことで、忘れずに次のお稽古へのぞむことができ、目標の達成感も味わえます。継続することで成長も感じられ、とても良い記録になっています。

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うめざわ

確かに、がんばった記録は、良い記念ですし、大人になった子どもたちにとっても宝物になりそうですね!

ノートのアイデアは学校の「交換ノート」から?

友達同士でシールを交換するのも楽しい

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うめざわ

そもそも、このお稽古ノートを作ろうと思ったきっかけは何ですか?

西川壱弥さん

私が小学生の時に、先生や友達とやった交換ノートが楽しかったので、子供達が自分で可愛くデコレーションして、お稽古の楽しみのひとつになってくれたら嬉しいな、と思ったのがきっかけです。

お稽古の後は、シールを渡して、皆んなでキャッキャと貼って、持って帰ってもらいます。

お稽古ノートの効果は?

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うめざわ

お稽古ノートを書くようになって、子どもたちに変化はありましたか?

西川壱弥さん

はい、お稽古ノートを始めた1年前と比べて、書く内容やお稽古に向かう姿勢は、それぞれちゃんと目標を持って励んでいるように思います。

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うめざわ

本当に、楽しい雰囲気が伝わってきます。お稽古がもっと好きになりそうですね。

 

西川壱弥さんから、お稽古ノートについて詳しく伺いました。

ここから、壱弥さんのお稽古ノートのメリットについて整理してみましょう。

お稽古ノート6つのメリット

復習できて、お稽古の内容が身につく

これは有名なのでご存じの方も多いと思いますが、「エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。

「エビングハウスの忘却曲線」というのは、ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスがおこなった記憶に関する実験をグラフ化したものです。この曲線から、人間は覚えたことを20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1ヵ月後に79%忘れてしまうということがわかっています。(スタディサプリより)

人はなにかを覚えても、翌日に74%も忘れてしまいます。

しかし、復習をすることで、忘れてしまうことを防ぎ、記憶に定着させることができます。

ついつい後回しにしてしまいがちな復習ですが、お稽古ノートを活用し振り返りを行うことで、お稽古で学んだことを忘れず、効率よく身に付けることができます。

自分で目標を立てる2つのメリット

目標も自分で考える

「自分で目標を立てる」ことで、しっかり目標を達成していくことができます。

そして、ここにはメリットが2つあります。まず「目標がある」というメリット、そして、「自分で」目標を立てるというメリットです。

目標があることで成長できる

目標設定をしているときとしていないときでは、その先の結果に差が出てきます。

おさらい会という目標があったから稽古にも真剣に取り組めた、難しい曲を踊れるようになりたいからたくさん練習して成長できた、こういう経験はありませんか?

なんも目標もなく、ただお稽古に通っていても、成長は見込めないでしょう。お稽古ノートで目標を設定することで、子どもたちは自分が目指すべき姿をイメージしながらお稽古に取り組み、成長することができます。

まず、目指すべき「目標がある」ということが大事なのです。

自分で目標を立てることで、やる気がアップ

このように、目標はあるだけでメリットがありますが、よりよいのは、「自分で」目標を立てることです。

人から与えらえた目標よりも、自分で考えて立てた目標の方が、納得感があり、責任感も芽生えて、達成しようとするやる気があがります。

壱弥さんは目標や振り返りを子どもたちに任せていました。このように、自分自身で考えさせることがポイントです。

もちろん、子どもが自分一人で考えるのが難しい場合は、大人のサポートも必要です。

フィードバックの2つのメリット

先生からもコメント(フィードバック)、にもメリットがあります。

自分を客観視できる

先生からもコメント(フィードバック)をしてあげることで、子どもは自分のことを客観視することができます。

踊りについてはもちろん、目標が簡単すぎなかったか、難しすぎなかったか、などもアドバイスしてあげることで、来月からより良い目標を考える手助けにもなります。

モチベーションアップ

また、これをきっかけに、できたことを褒めてあげたり、励ましたりしてあげることで、モチベーションアップにもつながります。

家族にも子どものがんばりが伝わる

お稽古ノートをおうちで書いてもらうことで、ゆっくりと復習できるというメリット以外に、子どもがお稽古を頑張っている姿を、ご家族の方にも知ってもらえるというメリットがあります。

よくあるのが、お稽古の送り迎えをしているお母さんはよく知ってるけど、お父さんはお稽古のことを全然知らない、というような状況です。

お稽古ノートを家で書いてもらうことで、ご家族の人みんなに子どもの頑張っている様子が伝わります。

実際に作って使わせるのは大変じゃない?

以上、お稽古ノートのメリットを整理しました。

一方で、手書きでイラストを描いてノートを作るのは大変、子どもに全部任せるのは不安、ちゃんと復習できるのか、といった意見もあると思います。

壱弥さんは手描きにこだわっていらっしゃいましたが、今回紹介した「お稽古ノート」は、子どもたちが楽しみながら成長のきっかけにしてもらうのが目的ですから、子どもたちが楽しんで取り組めるのであれば、必ずしも壱弥さんのように全部手描きでなくても良いと思います。

また、目的に合わせてノートの内容を変えて、教室オリジナルのお稽古ノートを作るのもよいでしょう。

復習や目標設定も、本人が慣れないうちは一緒に考えてあげたり、子どもたちに合わせてサポートするなどしてあげるとよいのではないでしょうか。

お稽古ノートは、子どもたちがお稽古を楽しみながら、成長のきっかけを作ってあげられる、ひとつのツールです。あなたも、この記事を参考に、「お稽古ノート」を作ってみてはいかがですか?

これからも、お稽古がんばってね!

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こちらの記事もどうぞ。【取材】「伝統のその先」を目指す南国生まれの舞踊家~西川壱弥(いちや)~東京都足立区

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