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踊ってない自分なんて想像できない!~西川友千嘉(ともちか)和歌山県串本町~

踊ってない自分なんて想像できない!~西川友千嘉(ともちか)和歌山県串本町~

和歌山県串本町で西川流の師範をされている、西川友千嘉(ともちか)さんにインタビューしました。

小さい頃から「踊りがない自分は考えられない」というくらい日本舞踊が大好きで、いまはその経験も活かし着付けの講師をされている友千嘉さんですが、どのような歩みをだどってこられたのでしょうか。

西川友千嘉(ともちか)プロフィール

和歌山県串本町在住
昭和61年生まれ
6歳より西川友千恵(ともちえ)に師事
平成8年に手習子
名取は平成15年
平成26年に師範試験合格
現在は、萩原きもの総合学院で、着付け師、講師

やってみたい!踊ってみたい!いますぐしたい!

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うめざわ

友千嘉さんは、日本舞踊をいつからされてるんですか?

西川 友千嘉さん

小学校入ってすぐなので、6歳からですね。

 
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うめざわ

はじめたきっかけはなんですか?

西川 友千嘉さん

地域の敬老会のイベントで日本舞踊を見たのがきっかけです。地域の方が踊っているのを見て、理由は覚えてないんですけど「やってみたい!」って親に言ったらしいんです(笑)

その方に西川友千恵先生を紹介していただいて、お稽古を見に行きました。そのときちょうど同い年の呉服屋の娘さんが踊ってたんですけど、それを見てやっぱり「踊ってみたい!いますぐしたい!」って。

お稽古行かせてもらえんかったら、結婚しません

踊っていない自分は考えられない、という友千嘉さん

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うめざわ

本当に気に入ったんですね。途中で嫌になった時期などはありませんでしたか?

西川 友千嘉さん

ないですね。本当に好きで。結婚する時も「お稽古行かせてもらえんかったら、結婚しません」って言いました(笑)

師範試験の時は泣きながら稽古しましたけど(笑)

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うめざわ

そんなに大変だったんですか?

西川 友千嘉さん

試験の曲に「梅の栄」という曲があって、女踊りと男踊りが混ざっている曲なんです。それまで女踊りをお稽古することが多く、男踊りは経験が少なかったので、苦労しました。

それまで自分からも男踊りがしたいとも言ったことがなくて、通ってこなかった道なので。発表会よりもずっとお稽古しましたね(笑)

男踊りと女踊り・・・日本舞踊では男性が踊る踊り、女性が踊る踊りという区別はなく、「男性の役を踊る踊り=男踊り」「女性の役を踊る踊り=女踊り」がある。例えば日本舞踊を代表する「藤娘」は、女性を演じるので「女踊り」だが、男性が踊る場合もある。また「梅の栄」のように、一つの踊りの中に男踊りと女踊りが混在している踊りもある。

西川 友千嘉さん

日本舞踊は、もう自分の一部ですね。ないと死んじゃいます(笑)

小さいころは熱を出してもお稽古に行っていましたし、踊りをしていない自分が想像できないです。

舞妓さんを諦めて、着付け講師になった理由

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うめざわ

着付け講師のお仕事を目指されたのも、日本舞踊がきっかけですか?

西川 友千嘉さん

実は最初は舞妓さんになりたかったんです。

中学校卒業したら本当になりたくて。毎日お稽古して、人前で踊れて、っていうのが本当に魅力的でしたね。「都をどり」にも毎年連れて行ってもらっていました。

「都をどり」とは・・・京都の芸者街である五花街の一つ、祇園甲部が主宰し、毎年4月に行われる舞踊公演。明治5年、三世井上八千代が企画し、以来、約150年の伝統を持つ。

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うめざわ

舞妓さんになるのは難しかったですか?

西川 友千嘉さん

その時は反対されまして、なれなかったですね。あとから振り返ったら母に「別に舞妓さんになっても良かったね。舞妓さんになって、私も京都に住んでも良かったね」って言われました(笑)

一緒に踊りを習ってる子の中にも、舞妓さんになりたい人がいましたし、結婚してなかったら、他府県へ行って芸者さんになる、ということも真剣に考えていました。

着付け講師は、自分でもいろんな着方ができるようになりたいと、着付けの専修学校に入学し、卒業後、そのまま就職しました。

日本舞踊の、ここが仕事に活きている!

息子さんと

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うめざわ

日本舞踊をする、着付けもできるということで、お互いにいい影響があるというようなことはありますか?

西川 友千嘉さん

いろんな年齢層の方がいる職場の中で節度ある振る舞いができるとか、礼儀作法とか、日本舞踊を通じて学んだことは社会に出てから活きていますね。そういうことは日本舞踊の世界でないとなかなか学ぶ機会がなかったと思います。

また、着付けの仕事をして衣裳の勉強ができたので、いろんな裏方のことが分かって面白いですね。

日本舞踊以外に、時代衣裳も学んでいるのですが、そういう時、いろいろな衣装を人に着せることもできます。時代行列に着付けの仕事で参加したこともあります。

日本舞踊の古典もいろんな衣裳があるので、通じ合うところがありますよ。

西川 友千嘉さん

着付け講師としては、着方に加えて、姿勢や動作なども教えられるのが役に立っていますね。

着物がはじめての方が多くて、そういう方はどうしても猫背になったりとか、姿勢まで意識できないことが多いんですけど、日本舞踊のおかげで、着た時の姿勢とか、立ったり座ったりという動作、着崩れせずに着ておけるコツなども教えられています。

心に残る舞台

長唄「手習子」(小学4年生)

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うめざわ

子供のころから日本舞踊大好きだった友千嘉さんですが、いままでで一番心に残る舞台はなんですか?

西川 友千嘉さん

小学校4年生の時、初めて一人で出させてもらった舞台です。とっても緊張しました。緊張で無意識で踊ってたんですけど、そのときカツラが痛かったのを一番覚えていますね(笑)。

小さい舞台でも、舞台袖から出て行って、自分にライトがあたって、みんなに見てもらえる、っていうのが好きですね。

教えることで自分も成長していきたい

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うめざわ

この先、やってみたいことはありますか?

西川 友千嘉さん

古典が好きなので、古典をもっとお稽古したいです。

また、お弟子さんをとって教えることもしていきたいです。結婚前は少し教えていたんですが、結婚や出産が重なってからは教えていないので。そのほうが自分も勉強して上達していけますし。教えて一緒にお勉強していきたいですね。

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うめざわ

これからが楽しみですね。今日はありがとうございました!

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