日本舞踊をやっているのに姿勢が良くない人の根本原因

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「日本舞踊をやると姿勢がよくなる」まことしやかに語られるこの言葉。

日本舞踊を習わせたい親には格好の理由。お稽古紹介サイトの日本舞踊のページには必ず書いてあるこの言葉。

あえて声を大にして言いたい!「日本舞踊をやったからといって、姿勢はよくなりません」と。

先日取材した日本舞踊教室が体験レッスンやってます。なかなかアツイ先生でしっかり教えてくれます。チケット制があり、仕事で忙しいOLさんに特にお勧めです。 

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日本舞踊をやると姿勢が良くなるのか

みなさんは受け入れられますか?日本舞踊をやったからといって姿勢は良くなりません。正確に言うと必ずよくなるわけではありません。日本舞踊を3年、5年と続けても、ずっと猫背の人もいます。姿勢が悪く、肩こり腰痛に悩んでいる人がいます。つまり、日本舞踊をやったからといって姿勢はよくなりません。そして、姿勢が良くならなかった人とは、なにを隠そう、この私のことなのです。

日本舞踊をやってる人は姿勢が良いイメージですよね。巷でも「日本舞踊をやると姿勢がよくなる」というイメージは多くの人に共有されています。お稽古ごとを勧めるサイトに日本舞踊の記述があったら、まず間違いなく「姿勢がよくなる!」と謳っていることでしょう。

あれは嘘です。すみません、言い過ぎました。嘘ではありませんが、確実に盛ってます。なぜなら日本舞踊をやったからといって、姿勢がよくなるとは限りませんし、所作が美しくなるとは限らないからです。「姿勢が良くなります!」と満面の笑みで言っているのは本当にちゃんと日本舞踊をやっている人か、商業ライターかどっちかでしょう。

日本舞踊における「よい姿勢」は?「気をつけ」との違い

そもそも「よい姿勢」とはなんでしょうか。私は小学校で、壁に背中をぴったりつけて「気をつけ」の姿勢で立ち、アゴをぐっと引いてそれが「よい姿勢」と教えられました。身体測定の時は良いかもしれません。が、日本舞踊でのよい姿勢はちょっと違います。

気をつけと違い、足は股関節の幅に軽く開き、足先も軽く外側に開きます。脛が地面に垂直になるように立ちます。

足先やかかとに体重が偏らず、足の裏全体に体重がかかるようにします。

上体も真っ直ぐに立つのは同じですが、アゴを引かず、鼻の穴と耳の穴が水平に保たれるようにします。

そして、気をつけでは一般的にはお腹を引っ込め胸を張るのがよいと考えられていますが、力を入れてお腹を引っ込めることはしません。お腹をひっこめると重心が後ろに傾き、スムーズな動きの妨げになります。

  • 足は開いて脛が地面に垂直
  • 重心は気をつけより前にある
  • おなかをひっこめない

このあたりがいわゆる良い姿勢「気をつけ」との違いです。

よい姿勢を支えるインナーマッスル「大腰筋」

日本舞踊でこの姿勢を保つために使われる重要な筋肉は「大腰筋(腸骨筋)」と呼ばれる筋肉です。腰の後ろから太ももの内側まで伸びるインナーマッスルです。

大腰筋は太ももを動かす筋肉であるために、あらゆる運動・スポーツで使用される筋肉です。世界のトップアスリートと普通のアスリートの違いはこの大腰筋の太さであるとも言われます。日本舞踊においてもとても重要な筋肉です。

インナーマッスルは鍛えるのが難しい

インナーマッスルは体の内側にあるため、触ることもできず、意識しにくいため、鍛えることがとても難しい筋肉です。大腰筋を鍛える運動としては「すり足」「スクワット」「ニーレイズ」などがありますが、独特のコツがあるとともに、しっかり使えているかどうか、認識することが難しいという点もあり、地道な努力が必要です。

週1回30分の稽古だけでは筋肉は鍛えられない

日本舞踊は能などとともに、スローダンスで下半身をよく使う舞踊です。美しい動きをし続けるためにはインナーマッスルを鍛えることが必要です。日本舞踊歴が長い人、師範レベルの方は確かに姿勢が良い人が多いのは、大腰筋がしっかり鍛えられているので意識しなくてもよい姿勢を保つことができるのです。

さて、では昨日今日、日本舞踊を始めた人がすぐに大腰筋を鍛えられるかというとそれはなかなか難しいでしょう。最初はすり足で歩くだけでも大変なもの。

私は日本舞踊を始めたばかりのころ、鏡を見てよく思ってました。「なぜ師匠に言われた通りのポーズをとっているはずなのに、自分は全然サマにならないんだろう?かっこよく見えないんだろう?」あとから思えば、よい姿勢を作るための体ができていないから、そもそも「よい姿勢」ができないんだ、と気づきました。

そして週1回の稽古だけでは体作りもままならないと感じるようになりました。

サボれちゃう日本舞踊

日本舞踊はサボろうと思えば、サボれちゃいます。「よい姿勢」をつくるのは、体ができていないと、とてもキツいです。腰を落とすのがつらければ膝を少し伸ばせばいい。背筋を伸ばすのが辛ければ猫背にすれば楽です。

腰を落として背筋を伸ばそうとすると、脛の前側の筋肉「前脛骨筋」を酷使します。ここはつま先を上げるときに使う筋肉で、日常生活ではそんなに筋肉がつかないので、ここは時間をかけて鍛えなければ、いきなり「いい形」は無理です。

フラフラしたら足を広げれば重心は安定します。でもいつまでたっても「よい姿勢」「いい形」をするための筋肉や、体はできてきませんので「いい形」には近づけません。「よい姿勢」にもなりません。

日本舞踊をやっても姿勢がよくなるとは限らない

私は週1回の稽古では体ができないと感じ、2年目くらいから筋トレを取り入れるようになりました。1日スクワットを20回からはじめて、回数を増やしたり、やり方を変えてみたり試行錯誤していく中で、徐々に日常生活でもよい姿勢を保てる時間が増えてきたように思います。

日本舞踊をやっているのに姿勢が良くない人の根本原因

したがって、私が考える「日本舞踊をやっているのに姿勢が良くない人の根本原因」とは、意識無意識に関わらず、稽古の中で自分に甘くなってしまっている人か、もしくは運動量が少なくて体づくりが必要な人です。

日本舞踊で「よい姿勢」を作るには

一つは、王道ですが、稽古で「いい形」を作ること、師匠の振りに忠実になること、体がキツくてもそれに対してに貪欲になること。サボろう、ごまかそうと思えば出来てしまいます。優しい師匠は大目に見てくれるかもしれません。週に一回のお稽古。厳しくしなくても楽しんで続けてくれた方が、教室としてはありがたいかもしれません。しかしそれではいつまでたっても変わりません。師匠に食いついて、キツくても「いい形」に貪欲になりましょう。

二つ目は筋トレで地道に体づくりをすることです。インナーマッスルも重要ですし、大腿直筋(太ももの太い筋肉)や、前脛骨筋(脛の前側の筋肉)などの外から見える大きな筋肉も、踊る上では鍛えていきたい筋肉になります。いきなりたくさんやる必要はありません。少しずつ毎日やる方が効果があるように思います。

 

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