舞踊小曲「桜禿(さくらかむろ)」歌詞と解説
日本舞踊の手習い曲として人気の舞踊小曲「桜禿(さくらかむろ)」歌詞と解説です。
舞踊小曲「桜禿(さくらかむろ)」解説

禿(かむろ)と呼ばれた少女が、お手紙のお使い(文使い)をしている様子を描いています。少女のあどけなさ、かわいさに主眼がおかれた小曲です。
日本舞踊で禿(かむろ)といえば、吉原の花魁(おいらん)に使える、小間使い(身の回りの世話をする雑用係り)の少女のこと。
「桜禿」のようにお手紙のお使いをすることもあります。吉原で文使いですから、これは恋文(ラブレター)であると考えられます。
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遊女と禿(文使い)鈴木春信
花魁から送るものか、花魁あてに来たものか、わかりませんが、大人の恋の駆け引きの世界とはまだ縁遠い、子どものかわいらしさが「銀の鈴」や、舞い散る花びら、などで演出されています。
最後の「鞠にかがろよ」は、「鞠に花びらを縫いつけよう」というような意味です。
作曲者の「佐々 紅華」は、祇園小唄、花くらべ、柳の雨の作曲などで有名です。
作品情報
| 作曲者 | 佐々 紅華 |
| 作詞者 | 中内 蝶二 |
舞踊小曲「桜禿(さくらかむろ)」歌詞
花のかむろが文(ふみ)づかひ、
あとけなり振(ふり)姿態(しな)もよく、
袖に銀の鈴が鳴る、
下駄にも銀の鈴が鳴る。
案内(しるべ)するとてしおらしや、
袖に裳裾(もすそ)に縺(も)つるるは、
胡蝶にもまがふ花の舞、
鞠にかがろよ散る花を。
